私の暮らし、生き方

幸せってバランス。豊かな暮らしを手に入れる考え方とは?

「幸せになりたい!!」
誰もが多かれ少なかれ、このように考えたことがあると思います。

…でもそもそも幸せって何でしょうか。
自分にとっての幸せが具体的にイメージできていますか?
目的地がわからなければ、そこにたどり着くことはできませんよね。

ここでは、幸せに生きる上で非常に大切な「バランス」について考えてみましょう。

幸せについて考えてみる

お金があれば幸せ?

世の中お金ではない!とはいえど、お金で解決できる問題がかなり多いのも事実です。
ではこんな場合についてこう考えますか?

〈事例1〉
・Aさん:30代男性
・仕事:外資系商社勤務
・年収:2000万円
・家族:妻と小学生の息子2人
・住まい:東京港区のタワーマンション

…お金に余裕がありそうに見えますよね。
でも実はAさん、仕事が忙しくなかなか家に帰る時間が取れません。海外出張も多く、本当は家族との時間を大事にしたいのに子どもと遊ぶ機会もありません。仕事はノルマが厳しく、最近頭痛や胃の痛みに悩まされています。

こんな背景があるとしたらどうでしょう。これは本当の幸せなのでしょうか?

時間があれば幸せ?

次に時間について考えてみましょう。

〈事例2〉
•Bさん:40代男性
•仕事:Webライター
•年収:500万円
•家族:妻と中学生の娘1人
•以前は会社員をしていたが、残業や休日出勤ばかりの毎日に疑問を感じ現在はフリーランスのWebライターをしている。自分で仕事時間を管理し、プライベートもきちんと確保しながら働いている。家族仲は良好。

さてこちらのBさんは、自由な働き方がしたいとフリーランスの道を選び、家族とも良好な関係を築けています。生活が困窮しているわけでもありません。


…しかし実はBさん、数年前に病気にかかり、現在はベッド上から動けない生活になっていました。
仕事はパソコンでできますが、趣味だった家族旅行には行けず、もっと動けるうちに色々なことをやっておけば良かったと後悔しています。

Bさんは、時間を上手くコントロールしながら働けており家族とも良好な関係ですが、健康面で大きな制約がかかっています。
健康であることは幸せである大きな要因の一つになりますね。

孤独だったら?

次に幸せにおける人間関係について考えてみましょう。

〈事例3〉
•Cさん:70代女性
•仕事:主婦
•収入:年金、夫の遺族年金
•10年前に夫が亡くなり、それ以降一人暮らしをしている。もともと内向的な性格で、友人や近所との付き合いは無い。1人娘との関係は悪く、遠方に嫁いだため接点はほとんど無い。

Cさんは特にお金に困っている訳ではなく、時間に追われてあくせくしているわけでもありません。

でも孤独です。
誰とも話さないことなんて日常茶飯事。会話をしたとしても、スーパーのレジで店員さんに対応してもらうぐらい。最低限の家事をした後は、日がな一日テレビを見て過ごすしています。


さぁ、お金にも時間にも特に困ってはいない。健康上特に大きな問題があるわけでもない。しかし大きな孤独の中にいたとしたら、それは幸せなのでしょうか?

夢•やりがいは?

最後にこのようなケースはどうでしょうか。

〈事例4〉
•Dさん:20代女性
•仕事:会社員(事務)
•年収:400万円
•都内で一人暮らし

Dさんは事務職のOL。年収や勤務時間に不満はありません、健康であり、仲の良い友人もいます。

しかし、今の仕事にやりがいを感じられません。またDさんには地方を拠点に農業をしたいという夢がありました。ずっと憧れていたのですが、安定した仕事を辞めてまで挑戦するべきなのが迷い続けています。
さらに「自分達の近くで暮らしてほしい」という両親の希望もあり、自分の夢を言い出せずにいます。

このような場合、Dさんは幸せなのでしょうか?きっと農業をするという夢に挑戦しなくても、日々は過ごせると思います。しかし自分のやりたいことに蓋をすれば、人生の最期を迎える時に「あの時挑戦しておけば良かった」という後悔する可能性が高いです。(看護師として多く看取りに立ち会いましたが、『もっとやりたいことをやっておけば良かった』と語る方が大勢いらっしゃいました。)

どちらを選択したとしても間違いではない。ではDさんにとっての幸せとはなんでしょうか。

幸せのバランスは人それぞれ

自分にとってのバランスを考える

ここまで様々な事例を考えてみました。
お金、時間、健康、人間関係、夢など、何かが満たされても自分にとって大事な要素が欠けていては、本当に幸せな状態とは言えません。

逆に言えば、周囲から見て「それって幸せなの?」と思うようなケースでも、本人が「自分はこれが幸せなんだ!!」と思えばそれは幸せです。

私たちの暮らしは、多くの要素によって成り立っています。
どれか1つが上手くいっても何かがどん底なら、心の底から幸せとはならないですよね。
ただ、何にどのくらい重きを置くかは一人一人異なります。

本記事で取り上げた事例は、一般的には
「あー、それって確かに幸せな要素もあるけど大事な要素が足りてないな…」と感じるものだったと思います。
しかし、これも考え方は人それぞれ。

事例1のAさんと同様のケースでも、
「自分は仕事に一生懸命な生活が気に入っており、そのおかげで家族がお金に困らず生活できているからこれが私の幸せだ!」
と感じる方がいるかもしれません。その場合、その方にとっては仕事に重きを置く生活が幸せのバランスといえるでしょう。

あなたは何を大切にしますか?

時間や健康、孤独、夢・やりがいにおいても、何をどのくらい大事にすべきという正解はありません。
自分がどうしたいかです。

このことを念頭に置いて、自分は生きる上で何を大切にしたいか、どのような暮らしのバランスを取りたいかをいつも考えることが大切です。

また、ライフステージの変化によってそのバランスは変わっていきます。
1度目指したものが徐々に変わっていったとしても、それはごく自然な流れです。
その都度、自分の幸せのバランスを考えてみてください。

まとめ

・幸せの形は人それぞれ
・自分が望むバランスがとれていることが大切

人や世間の「こうあるべき」に惑わされず、自分が最も大切にしたいことは何かをまずは考えてみましょう。
正解はありません。答えはいつも自分の中にあります。