自分で物事を決断できるようになるために必要なこと。
それは常に「なぜ?」と考えることです。
最近よく出会うのが、
「○○に困ってるんですけど、どうしたら良いですかね?」
と聞いてくる人。
質問の中に、まったく自分の意見を挟んできません。
この聞き方では、困っている物事に対してその人がどういう方向性で考えているのか、問題のどのポイントで悩んでいるかが全く伝わってきません。
そもそも、その問題に対して本人が何か解決策を考えたかも怪しく、とりあえず何も考えず「どうしたら良い?」と人に聞いてしまっただけということが多々発生します。
さらにこの手のパターンの質問にうっかり親身になってこちらの考えを提示してしまうと、
「でも○○だからできないんです!」
「だってそれは△△で…」
といった「でもだってトーク」に持ち込まれてしまう確率が非常に高い…。
自分が問題のどの部分に悩んでいるのか、どういった方向性で考えているのかという筋道がまとまっていなければ、意思疎通までに労力がかかるし、お互いの時間を無駄にしてしまいます。そして議論が深まりません。
上記のような会話パターン、思考パターンを繰り返してしまうと、結局問題解決の糸口が見つからなかったり、無駄な労力を必要としたり、次第に相談される方もうんざりしてきて仲間を失ったり…といったことが発生してきます。
ここで必要になってくるのが、「なぜ?」と考える力です。
とにかく、起こることすべてに「なぜ?」と考える癖をつけてみてください。
「なぜ○○さんはああ言ったのかな?」
「この業務はなぜやってるのかな?」
といった具合です。
仕事の中で、「なぜこの業務をやっていると思いますか?」」と質問すると、
・マニュアルに書いてあるから
・○○さんがやれって言ったから
・よくわからないけど、前からこうやっているから
という答えがよく返ってきます。
しかし、本来の業務の目的や大切にすべきポイントがわかっていなければ、それはただ決まったことをこなすだけの作業になってしまいます。
逆に言えば、なぜ?を考えて要点さえつかめれば、イレギュラーなことが起きても臨機応変に対応することができます。
また、業務をもっと効率化したい、新しいやり方を構築したいといった際にも、要点を押さえていればよりよい改善策を打ち出していくことができるでしょう。
これは仕事の場面だけでなく、私生活でも大いに役立ちます。
・なぜ私はこの人と付き合っているんだろう?
・なぜ私はここに住んでいるんだろう?
・なぜ私はこれを買ったんだろう?
たくさん「なぜ?」を考えてみてください。
繰り返すことで、自分の考え方のくせや大事にしていることが少しずつ見えてきます。
自分らしく物事を決めていくためには、まずは自分の価値観を知り、自分にとって大切にすべきことを選び取れる力が必要です。