アダルトチルドレンと発達障害のちがい・似ているところってご存じですか?
日常生活に生きづらさを感じたり、人間関係がうまくいかないことが続くと落ち込みますよね。
そんなときに、
・なんでうまくいかないんだろう?
・どうすれば改善できるんだろう?
と不安になりインターネットで調べると、アダルトチルドレンとともに発達障害の記事がヒットすることはありませんか?
アダルトチルドレンと発達障害。
この2つは根底の原因が異なるのですが、似たような生きづらさを抱えるという点では共通点もあります。
今回は、アダルトチルドレンと発達障害のちがい・共通点について考えていきましょう!
アダルトチルドレンと発達障害のちがい
発達障害ってどんなもの?
・発達障害(Developmental Disorders)
→発達において、特定の困難や遅れが見られる状態。遺伝的な要因や脳の機能に原因があるとされています。生まれつきの特性であり、親の育て方が原因ではありません。
主な発達障害のタイプは以下の通りです
・自閉症スペクトラム障害 (ASD)
【主な特徴】
・コミュニケーションがうまくいかない
・相手の気持ちを汲み取るのが苦手
・こだわりが強い
・感覚刺激に対して非常に敏感/鈍感
・注意欠陥多動性障害 (ADHD)
【主な特徴】
・衝動的に行動することが多い
・注意力散漫(忘れ物やミスが多い)
・片付けや掃除をするのが苦手
・思いついたことをそのまま口に出す
・落ち着きがない
・学習障害
【主な特徴】
・読み書きや算数など学習困難がある。
・発話・言語障害
【主な特徴】
・言葉の理解や表現などに困難がある。
・発達性協調運動障害
【主な特徴】
・協調運動が苦手で不器用さが目立つ。
・発達障害は、幼少期に家族や周囲の人が気づくケースが多いです、ただ、症状も重度から軽度までさまざまで、軽度の場合は大人になってから生きづらさを感じて初めてわかるケースもあります。
・発達障害であるかどうかは、自己判断せず専門家の診断を受けるようにしましょう。気になる様子が見られる場合には、お住いの市町村に相談窓口がありますので調べてみてください。
アダルトチルドレンとは?
ではアダルトチルドレンはどんな特性があるのでしょう?
・アダルトチルドレン(Adult Children)
・アダルトチルドレンは、特定の家庭環境(機能不全家庭)や生い立ちにおいて、適切な愛情やサポートを受けられなかったり、トラウマや心理的な負担を抱えて成長した人々をさします。
・アダルトチルドレンは、先天的な障害ではありません。
さらに詳しく
アダルトチルドレンの主な特徴には以下のようなものがあります
-
自己肯定感の低さ: 過度に承認を求めたり、自分を否定する傾向がある。
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対人関係の困難: 健全な対人関係を築くのが難しい。または不安や過剰な依存の傾向がある。
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自己管理の難しさ: 感情のコントロールが難しい、自己犠牲的な行動をとりやすい、依存症になりやすいなど。
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トラウマの影響: 過去のトラウマや不安定な環境からの影響を受けやすい。
・アダルトチルドレンは病気ではないため、診断名がおりるわけではありません。
・考え方のクセを理解したり、カウンセリングなどの治療プロセスを通じて、克服していくことが可能です。
ちがいのまとめ
簡単に整理すると……
・発達障害:
・遺伝的要因、脳の機能に原因
・先天性
・診断できる。
・特性を認め生きやすい環境や手段を整える。
・アダルトチルドレン:
・家庭内の問題やトラウマによる
・後天性
・診断はできない。
・思考のクセを変え、生きづらさを改善する。
アダルトチルドレンと発達障害の共通点とは?
では、アダルトチルドレンと発達障害の似ている部分とはなんでしょうか?
ここまでアダルトチルドレンと発達障害のちがいをみてきました。
両者は異なるものですが、なぜ似たようなとらえ方をされることが多いのでしょうか?
それは以下のような共通点があるためです。
- 社会的な適応の困難さ: 他者との適切な関係構築やコミュニケーションに苦労することがあります。アダルトチルドレンは、安定した対人関係の築き方に苦労し、発達障害の人々もコミュニケーションや社会的な相互作用において困難を抱えることが多くなります。
- 感情のコントロールの難しさ: 感情の認識や適切なコントロールが難しいことがあります。過剰な感情反応や感情の急激な変化に悩まされます。
- 自己肯定感の低さ: 自己肯定感の低さや、自分を価値があると思えない傾向が見られます。アダルトチルドレンは、過去の経験や困難な状況から自己否定的な考え方に陥りがちです。また、発達障害を抱えた場合、幼少期に「なんでできないの!」と周囲から叱られる経験が多くなりがちで、自己肯定感は低くなる傾向にあります。
- 日常生活の困難さ: 両者とも日常生活において様々な困難を抱えることがあります。自己ケアや時間管理、タスク量、優先順位の決め方、適切な労働環境の見つけにくさなど。
症状の種類や程度などさまざまな要素があるため、どのような困難さが現れるかは個人差が大きいです。
ただ、一般的には上記のような共通点があるとされています。
アダルトチルドレンの解決策とは?
ここまで、アダルトチルドレンと発達障害のちがい・共通点を見てきました。
あなたがなんとなく感じている生きづらさの裏には、実はこういった特性が隠れているかもしれません。
自分の苦しさの原因はなんなのかを少しずつひも解いていくことで、あなたに合った解決策がわかってくることでしょう。
もし自分がアダルトチルドレンかもしれないと感じたときは、以下の記事も参考にしてください。
まとめ
出現する症状に共通点がみられるアダルトチルドレンと発達障害。
でも、ひも解いていくと要因は異なっていて、それぞれにあった対応をしていくことが大切になります。
まずは自分の生きづらさがどうして起こっているのかを知ることから始めていきましょう。
自分だけではよくわからないなと感じた方は、お手伝いもできますのでお気軽にご相談ください。