アダルトチルドレン(AC) 子育て

「育児が向いていない…」と感じる?ACがぶつかる育児の壁。

悩めるうさぎ

私、子育てに自信が持てないんです…。

アダルトチルドレンの中には、「子育てが向いていない」と悩む方が多くいらっしゃいますよ。

モエコ

子育て中のお父さん、お母さん。
毎日本当にお疲れさまです。
育児は、体力も気力も使う大仕事ですよね。

ただでさえ大変な育児ですが、アダルトチルドレン(AC)はさらに特有の辛さを感じることがあります。

本当はものすごく頑張っているのに、
「自分は育児に向いていないかもしれない…」
「みんなはもっとうまくできているのに、自分は何もできていない…」
とどんどん自分を追い詰めがち。

それには、以下のような理由があげられます。

1.アダルトチルドレンの特性によるもの

2.親に頼れない(物理的、精神的)

3.理想の家族像がわからない

4.「自分はこうしてもらった」という経験値(サンプル)が少ない

5.心に蓋をしていたトラウマを思い出す


アダルトチルドレンが抱えがちな育児への辛さの原因を知ることで、少し肩の力を抜いて子育てと向き合えるようになれると良いですよね。

では1つずつ見ていきましょう。

 

 

アダルトチルドレンがぶつかる育児の壁

過度な依存

アダルトチルドレンは、過去のトラウマや幼少期の家族関係の影響で、他者に依存しやすくなる傾向があります。

自分の子どもに対しても精神的に依存してしまうと、適切な親子関係を築くのが難しくなります。

 

自己肯定感の低さ、自己否定

アダルトチルドレンは自己価値感が低くなりがち。自分をなかなか信じられないため、育児に対する自信や、子どもへの肯定的なアプローチが欠如してしまうことがあります。

また、ものすごく頑張っているのに

「まだダメだ…もっとちゃんとしなくちゃ…」

と自分を追い込みすぎて、心や体のバランスを崩してしまうことも。

育児は、仕事のように定時もなければ有給休暇もありません。

ここまでやったから完璧ということもありませんし、数字として頑張りが出るわけでも、お給料が発生するわけでもありません。

育児って本当にすごいことをしていますよね。

だから、ときに手を抜いてみたり、「まぁいっか」と割り切ることも大切ですよ。

 

感情の不安定さ

アダルトチルドレンは、感情が不安定になったりストレスを溜め込みやすい傾向があります。

子育ては思い通りにいかないことの方が多いですよね。

そんな育児の中で多くのストレスを抱え込み、怒りや焦燥感などが子どもへの態度に出やすくなります。

 

トラウマによる過剰な保護や厳しさ

幼少期の辛い経験から、子どものためを思い「しっかり育てよう」と考えます。

しかしその思いが強すぎると、あまりに過保護になってしまったり、逆に厳しく育てようとし過ぎてしまう傾向があります。

アダルトチルドレンが陥りがちな、

•白黒思考
•他者との適切な距離感をつかむのが苦手

という特性も、これに拍車をかけます。

 

親に頼れない

物理的に頼れない

育児を自分の力だけで行うのは本当に難しいことです。人手は多いに越したことはないです。

でも、機能不全家庭で育ち親との関係性に問題があると、やすやすと「手伝って欲しい」「助けて欲しい」と言いにくいところがあるでしょう。

また、そもそも疎遠になっていれば連絡すら取っていない場合もあります。
育児で困ったときに助けを求められないのは、子育てのハードルを上げる要因になります。

 

精神的にも頼れない

実家との関係性によって辛いポイントは異なりますが、子育てで精神的にキツいときにも親が頼りになりません。

遠方に住んでいたとしても、辛いときに話を聞いてもらうだけで気持ちが救われることってありますよね。
でもアダルトチルドレンは、親に対して精神的にも頼れません。

色々なパターンがありますが、例えば

•話を聞いてくれない
•そもそも関係性が悪くて話す気にすらならない
•相談しても、否定的な言葉ばかり投げかけられて逆に追いつめられる
•余計なアドバイスばかりが飛び交い、反論しようものなら「あなたのためを思って言ってるのに!」と言われる

というような体験をされた方も多いのではないでしょうか。
これではぐったりと疲れ切り、「相談しない方がマシだった…」ということになってしまいます。

このようにアダルトチルドレンの親が育児のよき理解者になってくれる可能性は非常に低いでしょう。

理想の家族像がわからない

「自分が親にしてもらってことを子どもにもしてあげたい」
という話をよく耳にしますが、アダルトチルドレンの場合、自分の親がしてくれたことが育児の参考になるケースは少ないのではないでしょうか。

反面教師にはなると思いますが、では「理想の家族とは?」と考えた時に具体的なイメージができない場合も多くあります。
なんとなく
・温かい家庭
・幸せな家庭
というイメージは持っていても、それがどんなものかよくわからないまま育児がスタートするため、漠然とした不安におそわれます。

「自分はこうしてもらった」という経験値(サンプル)が少ない

これは私の経験談です。
親に積極的に何かをしてもらった思い出がほとんどなく、大人になってから世間のいわゆる「普通の家庭」の親が子どものために色々考えて行動しているのを知りカルチャーショックを受けました。

・天気が悪い日に迎えに来てくれる
 →小学校時代から、台風だろうが暴風雨だろうがお迎えに来たことは1度もありません。片道30分を自力で歩くしかありませんでした。

・受験のための学校見学、子どもの進路を考えたあれこれ
 →受験生の親御さんの努力を見ていてカルチャーショックを受けました。私の高校受験のときは、こちらの一切の希望を無視して「特待生になれば授業料が免除になる高校」を親に勝手に決められました。

・親と一緒に遊んだ経験や勉強をみてもらった覚えがない
 →勉強は自力でやるものだと思っていたら、夫に「もっとしっかり子どもについて見てやれ」と指摘され、初めて「親ってこんなに目をかけるものなんだ」と気づきました。

こんな風に「親にやってもらった」経験値が少ないため、自分がどこまで子どもに手や口を出せば良いのかわからなくなることがあります。
自分の幼少期の経験があまり役に立ちません。

心に蓋をしていたトラウマを思い出す

アダルトチルドレンの中には、幼少期の辛い思い出に蓋をし、あえて考えないようにしてやり過ごしてきた方も多いのではないでしょうか。
私もその一人でした。

ところが、いざ自分が育児を始めると、子育てが一気に身近なものへと変化します。

すると、見ないようにしてきた過去の思い出の断片がふとよみがえることがあります。

・なんであのときこんなことをされなきゃいけなかったんだろう
・親はどんな気持ちで私を育てたんだろう
・子どもはこんなにかわいいのに、親にとって私はかわいくなかったのかな?

こんな思いが突如ふつふつとわいてくるんです。

これってけっこうしんどいんですよね。

日々の忙しさに追われながら、わいてくるネガティブな感情に心を揺さぶられるのも、アダルトチルドレンの子育てにおけるしんどさの1つではないでしょうか。

 

私の育児体験談はこちらをご参照ください

 

アダルトチルドレンが育児で心がけると良い3つのこと

では、アダルトチルドレンが育児の壁にぶつかった場合、どのようなことを心がけると良いのでしょうか。
ここでは3つご紹介します。

自分のケアをする

つい自分を犠牲にしてまで頑張りすぎてしまうアダルトチルドレン。

子育ては長期にわたります。
あまりに無理を続けると自分が壊れてしまいます。

元気に子どもたちと向き合っていくためにも、自分自身を大切にしましょう。

・十分な睡眠
・栄養
・運動
・リラックスする時間

を確保するように意識してください。
休むことに罪悪感を感じなくていいんですよ!

サポートを求める

アダルトチルドレンは、人を頼るのが苦手でなんでも自分で抱え込みがち。

でもね、私は育児を始めて気が付きました。

仕事は自分の努力である程度はどうにかなる。
でも育児だけは無理だと。

だって、365日24時間休みがないんですよ。
しかも突発的にさまざまなことが起こるし、こっちの都合通りになんか何ひとついきません。
ましてや子どもが2人、3人…と複数になると、自分だけで抱えるなんてもはや不可能です。

だから、とにかく頼れる人を頼りましょう。
使えるものは使いましょう。
いろいろ理想はあるかもしれませんが、とにかく安全に笑顔でご飯を食べられて眠れたらそれでよし!
家が散らかっていても、ヨレヨレの洋服を着ていてもよし!
と自分へのハードルをとことん下げてみてください。

キラキラなパパママなんて目指さなくて大丈夫ですからね!

大切なのは
・孤立しないこと
・信頼できる友人や家族に助けを求めること
・使えるサービスなどはとことん使うこと

助けを求めるのは、まったく悪いことではありませんよ。
もし家族や友人に話せない場合は、お住いの市町村に育児の相談窓口もありますので検索してみてください。

 

過去の経験を受け入れること

育児を通し、幼少期の辛い過去を追体験するのはとても苦しいことです。

ただ、本質的な苦しさから回復したいと感じるならば、自身の過去のトラウマや体験と向き合うことが必要になります。
自分の経験を認めて受け入れることで、少しずつ新たな自分の人生を歩めるようになります。

まとめ

幼少期に家族で苦労したアダルトチルドレンにとって、自分の温かい家庭をもつことは本当に幸せなことだと思います。

一方で、幸せなはずの育児に対し過去のトラウマが引き金となり、辛さや不安、自信の喪失が起こるのはとても悲しいことです。

あなたの育った家庭と、あなたが今後作り上げていく家庭は全く違うものです。
育児にとまどったり不安を感じたりするのはみんな一緒。
だから、「私は育児に向いていないんだ…」と自分を責める必要はないんですよ。

アダルトチルドレンの特性を理解し、気負い過ぎずにゆっくり進んでいきましょう。
あなたは十分頑張っています。

もしお困りの際は、いつでもご相談くださいね。