読書は、素晴らしい知識や経験を私たちに教えてくれますよね。
読書はお好きですか?
私は年間平均100冊前後の本を読みます。
年末ということで、そんな中から2024年に出会ったおススメの本をご紹介したいと思います。
完全な独断と偏見で選んでおりますので、ご了承ください。
第5位
第5位は、益田ミリさんの『スナックキズツキ』です。
都会の路地裏に、傷ついた人だけがたどりつけるスナックがある。
その名も「スナック キズツキ」。
店主やそこに集う人々との温かいやりとりの中で、心がふっと軽くなる。
そんなベストセラー漫画です。
益田ミリさんの作品は、心がほっこりと温かくなる作品ばかりで大好きです。
『スナックキズツキ』では、様々な事情を抱え、傷ついた人たちが登場します。
たどりついたスナックでの温かいやり取りの中で、心が癒され、それぞれが自分の問題に向き合おうと新しい1歩を踏み出していきます。
劇的な展開が待っているわけではないのですが、私たちの日常もこんな風に回っていると感じさせられる作品です。
心がざわざわしたり苦しさを抱えている方は、自分も『スナック キズツキ』にたどり着いた気持ちになって読んでみてください。
少し肩の力が抜けて、やさしい気持ちになれますよ。
第4位
第4位は、世界的な名著『夜と霧』です。
第二次世界大戦下のナチス強制収容所で、被収容者となってしまった心理学者・精神医学者である著者のヴィクトール・フランクル。
心理学者としてではなく「ごく普通の被収容者」として労働させられた著者が、極限状態におかれた人々の心理状態を書き記した1冊です。
極限状態を生き抜くために必要なこととは、いったい何だったのでしょうか。
ずっと読みたいと思っていた『夜と霧』を読了できました。
ナチス強制収容所での体験は、現代の私たちとはかけ離れたものととらえがちです。ただ、この作品の根底に流れるものは実は私たちにも通ずる点がたくさんありました。
強制収容所の中でフランクルが感じた生き残る術とはなんだったのか。
戦争とは、人間とは、生きるとは。
このような深い問いに触れてみてはいかがでしょうか。
詳しくはこちらの記事もどうぞ
第3位
シジミに毛玉、猫のしっぽetc.…
世界がこんなにも“かわいい”で溢れていたなんて!!シジミに毛玉、猫のしっぽ。さくらんぼからシャーペンの芯まで。見方を少し工夫すれば、この世界は“かわいい”で溢れている! ハッと気づいてワクワクドキドキ、ときにウットリしてみたり。語源や成り立ちを知ることで何だかちょっぴり得した気分。あなたもミリさんと一緒に“かわいい”探しの冒険に出てみませんか? 読むと納得、優しい気持ちになれるコミックエッセイ。
『かわいい見聞録』益田ミリ著、集英社 (2022/5/20)
第3位は、またしても益田ミリさんの登場。
『かわいい見聞録』です。
日常にあふれる「かわいい」について書かれたコミックエッセイです。
題材は、日常にある普通のものたち。
でも、かわいいポイントに注目するとなんだか特別なものに感じられます。
カウンセリングでも「とらえ方」で物事は変わりますよというお話をさせていただくのですが、この作品はまさに「見方を工夫すると世界がわくわくしてくる」という感覚を体験できます。
自分の身の回りの「かわいい・わくわく」を見つけたくなる作品です。
第2位
家族や周囲の教育圧力に潰れたエリートの息子、酒に溺れて親に刃物を向ける男、母親を奴隷扱いし、ゴミに埋もれて生活する娘…。現代社会の裏側に潜む家族の闇と病理を抉り、その先に光を当てる――!! 様々なメディアで取り上げられた押川剛氏の衝撃のノンフィクションを鬼才・鈴木マサカズ氏の力で完全漫画化!
『「子供を殺してください」という親たち1』原作:押川剛、画:鈴木マサカズ、新潮社 (2017/8/9)
第2位は『「子供を殺してください」という親たち』。
株式会社トキワ精神保健事務所を創設し、説得による「精神障害者移送サービス」を日本で初めて立ち上げた押川剛さんのノンフィクションです。
犯罪や家庭内暴力など、様々な問題を抱える家族。
その根底に子どもの精神疾患が潜んでいても、病院になかなかつなげられないケースも多くあります。
そのような家族に向き合い、説得することで病院につなげていく「トキワ精神保健事務所」の奮闘をつづった作品です。
この作品では、子どもが問題を起こし親が困り果てて相談に訪れます。
「子どもが加害者(問題を起こす)、親が被害者」という構図が親の口から語られますが、家族の背景をのぞくと実は親子関係や親側に大きな問題があり、その結果子どもにひずみが生じているケースが数多く紹介されています。
まさにアダルトチルドレン。
家族とは何か。
社会はどのように介入できるのか。
家族の深い闇にせまるとても考えさせられる作品でした。
第1位
極限状況での謎解きを楽しんだ読者に驚きの〈真相〉が襲いかかる。
友人と従兄と山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った家族と地下建築「方舟」で夜を過ごすことになった。翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれ、水が流入しはじめた。
いずれ「方舟」は水没する。そんな矢先に殺人が起こった。だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。タイムリミットまでおよそ1週間。
生贄には、その犯人がなるべきだ。――犯人以外の全員が、そう思った。『方舟』夕木春央著、講談社 (2024/8/9)
第1位は『方舟』。
今年、とても話題になっていたミステリーです。
一言でいうと「大どんでん返し!」。
ラスト数ページで「…え?……ええぇぇぇ!?」となること必至です。
ぜひネタバレを読まずにお読みください。
地下施設の圧迫感に息苦しくなりながらも、読み進める手が止まらない1冊でした。
まとめ
素敵な本との出会いは、私たちの人生を豊かに彩ってくれますね。
何かおススメの1冊があれば、ぜひ教えてください。
来年もたくさんの良い本との出会いがありますように。