読書・書評

『アルケミスト 夢を旅した少年』あらすじ&感想

 

モエコ

みなさん、本はお好きですか?

困難に直面した時、本を手に取る習慣はありますか?

私はこれまでずっと本と共に生きてきました。

わくわくする話、感動する話。
知識を深める話や人生を見つめなおす話。

読書は、家にいながら世界中の人・先人たちとつながることができます。
そこからヒントを得て自分の生き方を考えることができる。
本当に素晴らしいものだなと思います。


これまで私が影響を受けた本の数々をみなさんと共有したいと思い、
書評を記すことにしました。

ぜひあなたの人生のエッセンスとなる作品が見つかれば嬉しいです。

モエコ

では1冊目の本はこちら!



アルケミスト 夢を旅した少年

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『アルケミスト 夢を旅した少年』概要

【著者】
 パウロ・コエーリョ

【ページ数】
 208ページ

【こんな人におすすめ】
*このままの生き方でいいのかな…と漠然とした不安を感じている人
*夢はあるけれど踏み出せずにいる人
*そっと背中を押してもらいたい人

【著者のその他の作品】

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『アルケミスト 夢を旅した少年』内容

[本書の内容]
半飼いの少年サンチャゴは、その夜もまた同じ夢を見た。一週間前にも見た、ピラミッドに宝物が隠されているという夢――。少年は夢を信じ、飼っていた羊たちを売り、ひとりエジプトに向かって旅にでる。
アンダルシアの平原を出て、砂漠を越え、不思議な老人や錬金術師の導きと、さまざまな出会いと別れをとおし、少年は人生の知恵を学んでいく。
「前兆に従うこと」「心の声を聞くこと」「何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれること」――。
長い旅のあと、ようやくたどり着いたピラミッドで、少年を待ち受けていたものとは――。人生の本当に大切なものを教えてくれる愛と勇気の物語。

 

引用:『アルケミスト 夢を旅した少年』 パウロ・コエーリョ著、角川文庫出版(平成25年6月25日)
モエコ

ちなみに、アルケミストとは「錬金術師」を意味します。

 この小説『アルケミスト』を一言でまとめると、

ポイント

夢を信じて追いかけることの大切さを教えてくれる本

です。


あるとき、夢でピラミッドに宝物が隠されているというお告げを受けた少年サンチャゴ。

宝物?ピラミッド?
ただの羊飼いであるサンチャゴには見当もつかないほどの旅が待ち受けていることが想像できます。

この先にはどんな危険が待ち構えているのか。
ピラミッドへはどうしたら行けるのか。
そもそも宝物とは何なのか。そして自分はそれを手に入れることができるのか。

サンチャゴにはわからないことばかりです。


何も行動せず、今のままの羊飼いでいれば危険をおかすこともありません。
明日も明後日も、ある程度は想像の付く未来が来ることでしょう。

しかし、サンチャゴは宝物を探すという心の声に従い旅に出ます。


旅の途中では多くの困難にみまわれ、時には「あのとき旅に出なければ…」と後悔もします。

しかし、たくさんの人との出会いや様々な経験をしながら、
サンチャゴはついにピラミッドにたどり着くのでした。

そこにあった宝物とは……。                                                                                                                                                                                 

感想

本書との出会いのタイミング

私が『アルケミスト』を読んだのは、自分がこれからどんな道に進もうか迷っている最中でした。

自分が求めている道筋はある程度見えているものの、まだその道は不明瞭で、そして世間からしたら堅実ではない道です。


普通に考えたら、やめておけばいい。

でも、私は自分の心の声に蓋をすることができませんでした。

そんなときに手に取ったのがこの『アルケミスト』でした。

前兆に従うとは?

前兆に従ってゆきなさい

引用元:『アルケミスト 夢を旅した少年』 パウロ・コエーリョ著、角川文庫出版(平成25年6月25日)

作中では「前兆」という言葉が頻回に出てきます。

日頃の生活の中で「前兆に従う」という意識を私は持ったことがありませんでした。
…そもそも前兆って何?

でも『アルケミスト』を読んだとき、なんだかこの言葉がものすごくしっくり来たんです。


私たちは、自分が本心から望むものを心の内に秘めています。

しかしその事実に気づいたとき、

・でも不確実だから
・そんなこと自分にはできっこない
・みんなもそんなことしない

こんな風に自分の本心に蓋をして無かったことにしてはいないでしょうか。

どんなに頭で理由をこじつけて自分を納得させたつもりでも、そう簡単に本心をなかったことにはできません。

それは様々な形で私たちに語りかけてくる。
これが本書で言う「前兆」なのではないかと思いました。


本心からの願いに素直に従うことは、簡単なようで実はかなり難しいことです。
その道の先に困難が待ち構えていたとしても、貫く勇気があるでしょうか?

多くの人は明日も明後日も変わらない「羊飼いルート」を選ぶと思います。
でも前兆を信じて困難に屈せず進む先には、きっとあなただけの「宝物」が待っているのです。

まとめ

本書は少し宗教的な話があったり、わかりにくい部分があるかもしれません。

ただ、日常の中で自分の生き方と向き合い、先に進もうとしているあなたにとっては、本書の「前兆」が示すものがすっと入ってくること間違いなしです。

「あぁ、自分が悩み葛藤していたモヤモヤの正体はこれだったのか…」という感覚が味わえます。
そして、あなたの背中をそっと押してくれる1冊になる事でしょう。

私も、道に迷ったり困難にぶつかったときは、何度も読み返したいと思います。

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